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パニック障害が教えてくれた、大事なこと

高校からの夢だった映画業界で働けて、ハッピーな気分だったのは束の間。

深夜まで続く残業や、仕事のプレッシャーによりパニック障害を発症したIzumiと申します。

息苦しさや意識が遠のくような眩暈感に30代の約5年間悩まされました。(発症時の状況はこちら)今は電車通勤や映画館・会議室などもほぼ問題なく生活できています。そんな私が少しづつ回復し、心の問題と向き合うことで気づいたことを整理してみました。

目次

まさか自分が…30代の5年間をパニック障害で苦しむ

5年もの間苦しんでいたにも関わらず、メンタルクリニックや精神科に行くのは高いハードルでした。

パニック障害になったのは自分が弱いから、プレッシャーに負けた自分だと責めて、自分の気持ちや想いを認めることが全くできなかったのです。自分が自分じゃなくなっていくことの恐怖感、さらに薬を処方されるのも怖くて病院もいけず、判断力がどんどん低下していきました。もちろん周りには言い出せず、気取らせないように頑張ってふるまってなんとか生き抜く毎日。

電車や車での移動、映画館など閉鎖的な空間が非常に苦手になり、日々の生活にも支障が出てきました。電車が怖くなり、毎朝2時間徒歩でオフィス出勤していた時期も。電車に乗って通勤するという当たり前のことができず、自分ってなんてダメな人間なんだろうと自信喪失していき。休日など時間が空くと考え事の波に飲まれることを恐れて、パニックの不安を振り切るように、ついお酒に手が伸びてしまうようなこともありました。

自分と向き合えなかった日々。まさかのボールペンが救う?

何のこと?全く意味が分からない…(笑)見出しになっていますが、

仕事場で起きた些細なことが自分を客観視するきっかけになりました。

発症のきっかけになった仕事を辞め、そこから転職2社目の会社で働いていたある日。

先輩の隣に座り、資料内容を見てもらいながら確認作業をしていた時、先輩のデスクからコロコロ~と

ボールペンが落ちました。その瞬間、ボールペンが落ちたことを無意識に謝っていました。

先輩はとても怪訝そうな顔をして、一言。

「え?なんでそんなことにも謝るの?
Izumiさんのせいじゃないじゃないのに。なんか変なの。」

今振り返ると、なぜ謝らなきゃと思っていたのかよく思い出せないのですが。

長く続いていたパニック障害により、色んなことで自分を責めていたので、周りで起きていることも自分のせいと思い込むくせが出ていたようでした。このボールペン事件により、「あ、私なんかおかしいんだ。」と、自分の異常さを客観視することができたのです。このままでは自分が自分を殺すことになると思い、心の問題に向き合うことを決意するのでした。実はこの先輩が若干苦手でした(笑)でも今振り返って、気づくきっかけを作ってくれたこと本当に感謝してます。

自分で自分を幸せにするミッションに目覚める

「向き合う!」と決意したものの、何からすればよいのか?

もはや、その時には私は自分の好きなことすらもよく分からなくなっていました。まずは自分で自分を大切にするため、自分の働き方を変えて休む時間を確保することを実行しました。ただすぐには上司に話せず、数ヶ月の時間を要しました…。正社員から業務委託で週3~4の働き方に変え、今では派遣として働く選択をしています。

「正社員でいなきゃ、稼がなきゃ」という勝手な思い込みがあり、その思い込みを緩める必要がありました。この緩める方法の詳細は後日記事にしたいのですが、一人暮らしをしていたので、手始めに月にかかる支出を計算し、それが稼げれば何をやってもOKと自分に許可を出しました。そして今は残業はほぼなく、タスク内容も決まっており、プレッシャーがなるべくかからないような仕事を選択しています。社用携帯もないので、終業後連絡がくることもなく、自分の時間を確保できON/OFFがはっきりした働き方になりました。

価値観を整理する

自分時間ができ始めると、当初は不安が一気に押し寄せてきて体調不良が続くこともありました。ただあきらめず、少しづつ少しづつ自分と対話を重ねる中で、もう一生感じられないと思っていた自分の好きなことや心地よいことを再認識できるようになってきたのです!本当に驚き!心は弱るけど丁寧にケアをすれば再起できることを実感しました。

そこで私に芽生えた思いがあります。それは「自分をもっと理解し、パニック障害を経験した自分だからこそ、これを活かして心からやりたいと思えることをしたい」という気持ちでした。

でも「したいこと」って、どうやって見つけるんだっけ…?

そこから、ひたすら数ヶ月間「天職」「価値観」「好きなことを仕事にする」のようなキーワードで検索。YouTubeでも気になるものを見あさり、そこで八木仁平さんの「自己理解チャンネル」に巡り合いました。Webの閲覧履歴からの広告はうざいけど、こういう巡り合いは本当に感謝ですよね。

そして自己理解プログラムに参加し、自分の<価値観>を見直します。過去の出来事を整理して、紐づけていくことで出てきたのが下記の価値観でした。(いや~毎回、目から鱗なワークが沢山ありました)

  1. 発揮:自分の個性を発揮し、イキイキしながら他者に貢献できてる状態
  2. 挑戦:自分の実現したいと思っていたことを表現できている状態
  3. 好奇心:純粋にワクワクする気持ちに従って行動できてる状態
  4. シンプル:思考や行動が整理されているので、判断しやすい状態
  5. 多様性の受容:他者の多様性に触れることで、自分の多様性が引き出され&認めることができてる状態

ビジョンとこれから

また価値観にプラス、好きなこと(興味)、得意なこと(才能)を深堀っていくこと全12回で、じょじょに見えてきた私のビジョン。

「自分らしく心のままに生きる」ことを応援し合える社会

自分的には<心のままに生きる>というキーワードがすごくしっくりしており、今後はこのビジョンを実現できるような小さい事業をできたらと思っています。

個々の多様さを受容し、個性を発揮できる心の整え方を提供するマインドフルネス事業。個人サービスからはじめ、いつかチームビルドのサービスとして法人にも使っていただけるような事業に育てていけるように、具現化に向けて邁進したいと考えています。

完治とはいえないが、幸せな今

私はいま電車も映画館も利用できています。ただ完全に治ったとは言えません。

体調が不安定になったり、朝の超満員電車に乗るとザワザワすることがあります。でもこれも一つの自分の体調管理のバロメーター、自分が苦手なことのパターン理解と思えるようになってきました。

このブログでは自分の体験したパニック障害発症から改善の過程、また自分と向き合っていく中で実施している、マインドフルネスやセルフコンパッションなどのActivityや心を緩めるアイデアを発信していけたらと思っています。

現在進行形でパニック障害や不安障害で悩んでいる方々は、本当につらい日々ですよね。治さなきゃと焦ると思います。でも症状が出る自分を、どうかどうか責めないでください。少しでも心身が休まる時間があなたに増えるよう、心からお祈りしております。

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